2019年11月1日(金)。港区にあるサロンホール「メロディヤ南青山」にて11月3日(土)に行う能楽堂でのコンサートの公開リハーサルを行いました。

この無料の公開リハーサルは港区文化芸術サポート事業助成公演として行った一連の公演の2つ目の事業にあたり、能楽堂公演に来ることができない未就学のお子様連れのお客様を主な対象として行いました。

(関連記事)→港区文化芸術活動サポート事業|フルートと尺八によるサロンコンサート

当日は0歳や3歳といった小さなお客様から、たまたま近くを通りかかったというニューヨーク在住の映画監督さんまで多くの方が会場にお越し下さり普通のコンサートはまた一味違った“演奏会ができる過程”を興味深くご覧くださっていました。

主なプログラムは3日の能楽堂でのコンサートでもメインとなる『証城寺のスケルツォ』

この曲は、千葉県の證誠寺が舞台となったたぬきばやし伝説を元に作られた作品でジブリ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」でも取り上げられた印象的なメロディーが特徴的です。

当日は普段クラシックに興味のないお客様も多くいらっしゃるとのことで、簡単な子ども向け(?)の説明も作成して配布。

生の尺八や西洋の木管楽器になかなか触れる機会のない小さなお子様にもせっかくなら本物に触れる機会を創りたいと思い企画させていただきました。

 

一般的に子ども向けコンサートというといわゆる“子ども向け企画”をふんだんに取り入れたような内容で企画をすることが多いと思います。アンサンブル・ルヴァンでも過去に金管5重奏を中心に子ども向けのコンサートに何回か出演させていただきました。

(関連記事)→キッズコンサートに出演しました|北区文化振興財団まちかどコンサート

しかし、今回の公開リハーサルではあえてそういった“子ども向け企画”を取り入れず「(大人が聴くような)本格的な演奏を小さな子どもに届ける」という趣旨でお送りしました。

結果的にはこれが「大成功」で、0歳や3歳といった小さなお子様でも興味深かそうに静かに聴いていてくれた様子は私たちにとっても新鮮で、新しい発見でした。

特に、大人も子どもも尺八は新鮮だったようで、尺八の楽譜にはみんな興味津々な様子でした。

こちらは公演中に男の子が興味を持って描いてくれた尺八の絵。

終演後のアンケートにも保護者の方々から嬉しいお声がけをいただいたので、その一部をいくつかご紹介いたします。

・こんなに近くで実際のリハーサルを見る機会がないのでいい経験になりました。子供が楽器の説明や和楽器の楽譜を見ている時の様子が印象に残っています。

・初めて生の演奏会に娘と来れました!音が鳴り始めた瞬間に真剣な顔をしていました。

・楽器の紹介や演奏法などを親しみやく話してくださり良かったです。生のリハーサルを初体験して奏者の方の音の調整などされていたのがとても印象的でした。

大人が思っている以上に、子どもはなんでも興味を持ってくれるような気がしました。もちろん、子どもに寄り添う気持ちは必要だと思いますが不必要に子どもを子ども扱いしなくても、音楽には子どもを引きつけるだけの力があると思います。

私たちにとっても非常に貴重な公開リハーサルとなりました。

次は、いよいよ能楽堂でのコンサートです。

(関連記事)→港区文化芸術サポート事業|“ONE”CONCERT~FUEIRO~能楽堂コンサート

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です