吹奏楽部にとって一大イベントである「吹奏楽コンクール」ですが、様々な部門があり、慣れている先生以外は、「どの部門に出れば良いのかよくわからない」という声をよく耳にします。
今回は、そんな顧問の先生方にとってもなるべくわかりやすいように、覚書も兼ねて吹奏楽コンクールの部門ごとの特徴とどの部門にエントリーすれば良いかについてまとめておきたいと思います。
既に何度も吹奏楽コンクールに出場されている学校にとっても、改めて自分たちの出場部門を見直すきっかけになれば幸いです。
なお、今回は、最も学校数が多いであろう東京都を例に考えますが、どの県であっても基本的に似たような部門(組)分けになっているかと思いますので、表を見た上でご自身の県のコンクールに当てはめてお考え頂ければと思います。
部門別の特徴と出場部門の選び方
まずは、東京都の吹奏楽コンクールを例に各部門ごとの特徴と、どういった学校がどの部門に出場すると良いかという選び方についてまとめて見ます。
部門別の特徴
(東京都の場合)
最大人数 | 上位大会 | 演奏曲 | 時間 | 他大会との同時参加 | |
A組 | 55名 | 支部大会
→全国大会 |
課題曲
自由曲 |
12分 | BⅠ組に参加可能 |
BⅠ組 | 35名 | なし | 自由曲 | 7分 | A組に参加可能 |
BⅡ組 | 30名 | 東日本大会 | 自由曲 | 7分 | 不可 |
C組 | 20名 | なし | 自由曲 | 7分 | 不可 |
それぞれの組の特徴は、こういった内容になっています。
出場する部門の選び方
続いて、「どこの部門(組)にエントリーすれば良いかがわからない」という方のために、れぞれの部門にどういった学校がエントリーすると良いかをまとめておきますので参考にしてみてください。
学校の特徴 | |
A組 | ・部員36人以上。部内選考なども行わず全員でコンクールに出場したい。
・課題曲と自由曲の2曲に取り組む時間的、技術的な余裕がある。 ・全国大会を目指したい。 |
BⅠ組 | ・部員が31名以上35名以下。部内選考なども行わず全員でコンクールに出場したい。
・部員が55人以上いて、A組(55人)に出場しているが、残りのメンバーでもコンクールに出場したい。(A組との同時エントリー) |
BⅡ組 | ・部員が30名以下。または31名以上いるが、部内選考を行なった上で30名でコンクールに出場したい。
・小編成で、上位大会(東日本大会)を目指したい。 |
C組 | ・部員が20名以下。同じような人数編成の学校と競い合いたい。
・部員が非常に少なく、他の学校との合同出場を考えている。 |
部門を選ぶ際に気をつけるべき2つのポイント
やはり出場する以上はできるだけ良い賞(=金賞)を目指したいというのが本音だと思います。なので、最も自分たちにあった組を選ぶことはとても大切になってきます。吹奏楽コンクールの、いずれかの「組(部門)」にエントリーする場合には、気をつけると良いポイントが2つありますのでご紹介しておきます。
部員数
まず一つ目が「部員数」です。
やはり、同じ組で比べるとどうしても最大人数に近い団体の方が演奏上有利になります。理由は単純で、人数が多いことによる音量的な差や楽器の種類が増えることによる音色の差といった部分で、“表現に幅が生まれるため”です。
部の実情
もう一つは「部の実情」です。
活動時間や楽器が揃っているかなど、それぞれの部活動の実情は多種多様です。
コンクールに出場する以上、部としての目標を持って取り組む方が得られるものも大きくなります。その部の実情として、
・上位大会を目指したいのか
・一年間の行事のうち、コンクールにどのくらいのウエイトを置いて取り組みたいのか
・生徒のモチベーションは高いのか
というようなそれぞれの現状を考慮することで、より適切な目標設定が可能になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、吹奏楽コンクールのそれぞれの部門ごとの特徴と、どの部門に出場すれば良いかということに焦点を当ててレポートを書いて見ました。
それぞれの学校が自分たちにあった部門(組)に出場し、より良いコンクール活動を行なっていくことができることを願っております。
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