北区文化振興財団が主催しているスクールコンサートを行なってきました。今年度の北区スクールコンサートは、前回北区立柳田小学校で実施した1回目に続き第2回目。

(参考記事)→ 北区立柳田小学校でのスクールコンサート

スクールコンサートでは、13人の正規編成から少し規模を小さくした管打楽器の7重奏でお送りしています。

そして今回は、事前に担当の先生との打ち合わせを行なった上でリクエストを多めに取り入れたプログラムとなりました。

クラシックや吹奏楽のオリジナル曲といった鑑賞曲の他に、今回学校側からのリクエストとして取り上げたのは、

・『校歌』の演奏&楽譜プレゼント

・『威風堂々』(5年生の既習曲)

・楽器体験コーナー

・アンコールに『黄色いリボン』を演奏

の4つの演目。

こちらの堀船小学校には上級生による金管バンドがあり、その金管バンドで毎年演奏する『黄色いリボン』をアンコールの『ラデツキー行進曲』の前に取り入れ、また、今回アンサンブル・ルヴァンでその金管バンド用に『校歌』を編曲させていただき演奏&楽譜のプレゼントしました。

その他にも、全校児童から3名の生徒さんに出てきてもらいトランペットを体験してもらうコーナーを通して管楽器の「音の出る仕組み」について学んでもらったり、5年生の教科書にも取り上げられるE.エルガー作曲の『威風堂々』をプログラムに組み込むなど、盛りだくさんな1時間プログラムとなりました。

 

演奏中は、『校歌』や『黄色いリボン』の演奏に合わせて生徒が口ずさむ歌が自然と聞こえてくる一方で、『威風堂々』などの鑑賞曲はしっかりと聴いてくれているなど、リラックスした雰囲気の中にも真剣さの伝わってくる様子が印象的な堀船小学校の生徒さんたちでした。

 

 

 

現在別の学校で実施しているアウトリーチや、今回のようなスクールコンサート(芸術鑑賞会)といった“学校に演奏者が出向いて行う公演”では、聴いてもらうための工夫が少なからず必要になると感じています。

特に、クラシック音楽など大人でも苦手意識を持ってしまいがちな芸術分野は、最初に出会う時にもった「第一印象」がその後の印象にとても大きな影響を及ぼしているように思います。

そういう意味でも、こうした学校での公演で子どもたちに音楽を届ける時には、コンサートホールでの公演とは違って、まずは少しでも「音楽(クラシック)」に興味を持ってもらうことが奏者としての重要な役割の一つだと感じます。

 

その点、今回のプログラムは、かなり生徒側に寄り添う工夫を意図的に加えた内容で、公演後も、校長先生から「構成が素晴らしかった」といったようなお声もいただき嬉しかったです。

ただ、その一方で、寄り添い過ぎる、少しきつい言い方をすれば聴衆に媚びを売り過ぎると、クラシック音楽そのものの魅力を伝えられずに終わってしまうこともまた事実です。

そのバランスをしっかりと考えながら、

興味を持ってもらいつつ、「音楽」そのものの良さも知ってもらう

プログラミングを意識できればと思います。

 

プログラミング、司会、演奏の形態や見せ方…etc

学校公演では毎回そういった演奏以外の工夫についても刺激的な発見が多く、私たち自身もとても楽しく充実した思いで取り組ませていただいております。

 

そして、何よりこうしてたくさんの子どもたちに音楽を届けることができることを心から嬉しく思います。

 

 

 

最後になりましたが、堀船小学校のみなさんありがとうございました!

いつか、『校歌』を共演できることを楽しみにしています♪